青色専従者給与
今回も、フリーランスや個人事業主にはとても役に立つ節税の情報です。青色専従者給与を詳しくご紹介しますね。配偶者や家族があなたの事業を一緒に手伝っている場合は適用になる可能性がとても高いので、最後まで読んでくださいね。
青色専従者給与とは、青色申告者が生計を一にする家族へ支払う給与を、一定の要件と届出を満たすことで必要経費として計上できる節税制度です。
※青色専従者給与を適用すると、配偶者控除・配偶者特別控除は使えなくなります。
そもそも、事業を手伝ってくれてる配偶者や家族に給与を出せて、それが経費になる可能性があるって、知ってましたか?しかも、それが節税にもなるなんて、とてもいい話ですよね。
まず、具体的な事例を使って、どれくらい節税になるのかをわかりやすくお示ししますね。
僕が経営アドバイスをした知人のケースです(数値は脚色してます。税制は令和6年時点のもの)。
ご主人 A -事業主
奥さん B -ご主人の事業を一緒に手伝う
<青色専従者給与を活用してなかった時>
売上 800万円 ①
経費 350万円 ②
利益 450万円 ①-②=③所得
各種控除 101万円(生命保険料控除、配偶者控除、基礎控除)④
課税所得 349万円 ③-④=⑤
納税額 62万円 ⑤×税率(所得税20%-控除税額+住民税10%) ⑥
※税率は所得税・住民税を合算した概算です
※復興特別所得税等は考慮していません
<青色専従者給与を活用した時>
売上 800万円 ⑦
経費 350万円 ⑧
青色専従者給与 96万円 ⑨ ※奥さんBの給与
利益 354万円 ⑦-(⑧+⑨)=⑩所得
各種控除 53万円(生命保険料控除、基礎控除)⑪
課税所得 301万円 ⑩-⑪=⑫
納税額 51万円 ⑫×税率(所得税率10%と住民税10%)
※税率は所得税・住民税を合算した概算です
※復興特別所得税等は考慮していません
納税額の差 62万円 - 51万円 = 11万円
いかがですか、実に11万円も差がでました。
奥さんも収入が発生してますが、奥さんは税額が発生しない範囲の給与です。
この11万円は大きいですよね。
夫婦でプチ旅行にだって行けちゃいます。何かを頑張らなくても、「制度を知っているだけ」で11万円変わります。
「さっそく、うちもやってみよう!」そう思いますよね。
では、青色専従者給与を活用するための手続きをお教えしますね。
青色専従者給与を適用するためのフロー
① 青色申告の承認を受ける
- 税務署に
「青色申告承認申請書」 を提出 - 原則:開業から2か月以内
(すでに事業をしている人は、その年の 3月15日まで)
② 専従者の要件を確認する
以下 すべてに該当 している必要あり。
- 生計を一にする配偶者または親族
- 年齢が 15歳以上
- その年の 6か月超、事業に専ら従事
- 他でフルタイム勤務していない
③ 青色事業専従者給与に関する届出書を提出
- 提出書類:
「青色事業専従者給与に関する届出書」 - 提出期限:
- 原則:3月15日まで
- 開業した場合:開業日から2か月以内
- 提出先:所轄の税務署
④ 専従者給与の金額を決める
- ポイントは 「労務の対価として相当」 な金額
- 高すぎると否認される可能性あり
(業務内容・勤務時間・同業相場を意識)
⑤ 毎月きちんと給与を支払う
- 実際に 現金 or 振込で支給 する
- 金額・支払日を毎月そろえるのがベター
- 事業主の生活費と混同しない
⑥ 帳簿に給与として記帳する
- 勘定科目:専従者給与
- 支払日・金額・相手を明確に
- 領収書や振込履歴は必ず保存
⑦ 年末調整・法定調書を作成する
- 年末調整を実施
- 源泉徴収票 を作成・交付
- 税務署・市区町村へ必要書類を提出
※源泉徴収義務があるため、専従者給与でも年末調整は必須です
⑧ 確定申告で経費として計上
- 青色申告決算書に
専従者給与=必要経費 として記載 - 正しく処理できていれば、大きな節税効果あり
ワンポイント注意
- 届出書を出していない → 1円も経費にならない
- 働いていない家族への名義給与 → 否認リスク大
- 白色申告はこの制度 使えません
前提条件として、青色申告をしていなければならないので、
注意してくださいね。青色申告の仕方については、こちらの記事を参照ください。
青色申告特別控除などと合わせると、節税効果はとても大きいんです。
国の税制って、フリーランスや個人事業主にもしっかりメリットのある制度が多いんですが、なにせ知らない人が多いんです。「知っていると知らない」とでは手元に残るお金に大きな差が生じます。いろいろな情報にアンテナを張るもの大切ですが、忙しくて時間がとれないっていう人は、スポットでもいいから、お金のプロの税理士に相談するのがおすすめです。オンラインで気軽に相談できますからね。相談料は必要(初回相談無料の場合もあります)ですが、節税できる額から考えると必要経費だと思いますよ。
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